男はつらいよ 寅さんブログの後日譚「7」

-鹿角ロケ、花輪駅前シーンの話 Part3 その2-
7.
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これを見ていると映画撮影の手順がよくわかる。エキストラの位置が決まると、次に助監督たちが俳優の代役をし、カメラリハーサルが始まる。カチンコを持ったほうが寅さん役なのだろう。2度、3度繰り返した。
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一瞬、観客がオーッとざわめいた。振り向くと、そこに寅さんがいた。すごい、本物の寅さんが1.5m位の至近距離にいる。酔っぱらいの演技のためか顔に異常なほどのピンクのドーランが。思わず吹き出してしまった。隣の俳優松村達雄さんは声も姿も本当にあのまんまだった。
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ここからは主役の寅さんが登場し、本当のカメラリハーサルが始まった。
絶対に夢だ。
あの寅さんと一緒に同じ空間で、同じカメラの前に立っている。
どう見たって夢だ。
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秋田県鹿角市の陸中花輪駅でのシーンを撮影する山田洋次監督。
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フーテンの寅こと、車寅次郎役を演ずる名優渥美清さんにも山田洋次監督の細やかな演技指導が。
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映画って監督のものだって言い切る人もいるが、それを支えるスタッフ。裏方の人数や熱い思いは、まさに一丸となっているチーム力だと感じた。
映画監督って、やっぱ格好いい。
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俳優の渥美清さんはカメラリハーサルごとに違う表情をしている。何度目かのとき、手に持った酒びんの中身をしゃがみ、線路わきに捨てていた。うわ、もったいないな。重いからかな?よく考えてみると酔っぱらうほど飲んだ酒びんが重そうなのは不自然だもんなあ。なるほどなあ。
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同じことを何度も繰り返しているうちにエキストラも調子が出てきて、声を出してやっていると、テレビで顔を見たことのある録音の鈴木功さんが血相を変えて飛んできた。
「音、拾ってるんだよ。渥美さんの声にかぶってる。いいか、君たちはパントマイムでいいんだよ。」
あぁ、そういうことか。軽く怒られてしまった。
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そうこうしているうちに渥美さんが上着を着た。「はぁーい。本番行きまあーす。」助監督の声が響く。一瞬の緊張がはしる。あたりはシーンと静まりかえった。
山田洋次監督の声が響く
「行きます。ハイッ。ヨーイ、スタート!」
一瞬だった。本番は一発でOKだった。
「写真掲載:(C)おだぎり通信出版事業部」

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男はつらいよ 寅さんブログの後日譚「7」 への1件のフィードバック

  1. えどや@田中さん のコメント:

    お世話になってます
    いや~懐かしい写真オンパレードです(^^♪
    なんだか記憶もあいまいですが こうして写真を見ると
    あの時の状況が蘇ってきます
    ご一緒にあの寅さんのフィルムに収まったこと
    考えてみれば凄い出来事ですよね
    私のブログでも紹介させてください
    写真提供の紹介もしますので画像もお貸しください
    よろしくお願いいたします

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